キンバリープロセス国際会議2022がボツワナで行われました

ダイヤモンド業界ニュース

2022年6月20日から24日までの期間、ボツワナのカサネで、キンバリープロセス国際会議2022(KP国際会議)が行われました。

2022年の議長国はボツワナで、事前に外部オブザーバーであるKPCSC(The Kimberley Process Civil Society Coalition:キンバリープロセス市民団体)から、紛争ダイヤモンドの定義変更の要望書が提出されていた事もあり、KP国際会議が注目されていました。

最終日の閉会セッションで、WDCのエドワードアッシャー会長は、KPの改革に対して、メンバーが前向きに変化したことを発言しています。その上で「紛争ダイヤモンド」の定義を含むさらなる改革に向けて、2023年の議長国であるジンバブエと共同で改革に対する草案を固めていく方向だと述べています。

今回の会議で確認された事項は以下の通りです。

1)サスティナブルな社会の実現に貢献する。SDGsに前向きに取り組んで行く姿勢をKPメンバーで共有したこと。

2)合成ダイヤモンド市場と天然ダイヤモンドは全く異なる市場と価値観を形成している事の確認。ただし合成ダイヤモンドの技術は軽視すべき存在ではないという点の確認。

3)トレサビリティは近年その重要度が高まっているが、特定の企業と国家のみが一部のダイヤモンド原石のみで行われている限られたシステムであり、全てのダイヤモンド産業にとってのソリューションではない。キンバリープロセスを推進してダイヤモンド市場から紛争ダイヤモンドを締め出すことこそが根本的に重要だという事の確認。

4)キンバリープロセスやWDCではもちろん紛争を否定しているが政治的に中立な立場だという事の確認。ウクライナや中央アフリカ共和国で発生している紛争による人々の安全は深く憂慮している。しかしながら国家単位での排除を行うと現在管理できている体制が二層化してしまう恐れが強い。

トレサビリティーと特定国家のKPからの排除の動きは、ダイヤモンド市場の二層化を生み、ダイヤモンド業界だけでなく、消費者に混乱をもたらす恐れがある。キンバリープロセスとWDCではKPの改革も含め協議を重ねていく方針だという事で、会議は締めくくられました。

キンバリープロセスと、WDCは、反政府勢力の資金源となっているダイヤモンド原石を撲滅するため、ダイヤモンド原石の産出輸出入を管理する仕組みです。現在中央アフリカやウクライナで勃発している紛争は国連加盟の国家間の紛争であり、キンバリープロセスが定義している反政府勢力の資金源=紛争ダイヤモンドとは異なる問題だと会議前では考えられていましたが、今回の会議によって、紛争ダイヤモンドの再定義も含めて、KPの改革を推し進めていくという発表がありました。

TDE WEBマガジン編集部では、世界のダイヤモンドの情勢に関してさらに注視していく方針です。

TDE WEBマガジン編集部

 

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